注射薬
生物学的製剤は、サイトカインと呼ばれる物質が受容体に結合するのを妨げて効果を発揮します。アトピー性皮膚炎の炎症反応に関与するサイトカインの働きを抑えるデュピルマブ(デュピクセント®)やレブリキズマブ(イブグリース®)と、かゆみに関与するサイトカインの働きを抑えるネモリズマブ(ミチーガ®)があり、当院での使用も可能です。
いずれも注射薬であること、前治療要件がいろいろあるのですぐには使用できないこと、また高額であることが難点ですが、副作用も比較的少なく非常に有力な薬剤と考えます。

効果・効能 | 開始可能年齢 | 投与間隔 | 副作用 | メリット | デメリット | |
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デュピルマブ (デュピクセント®) |
湿疹、かゆみを 抑える |
生後6ヶ月以上 | 2週間に1度 | 結膜炎など | 自己注射可能 | 2週間隔に 注射が必要 |
レブリキズマブ (イブグリース®) |
湿疹、かゆみを 抑える |
12歳以上かつ 体重40㎏以上 |
2週間に1度 | 結膜炎など | 経過次第で月に 1度の注射でOK |
現段階では自己 注射ができない |
ネモリズマブ (ミチーガ®) |
かゆみを強力に 抑える |
6歳以上 | 月に1度 | 浮腫性紅斑など | 非常に短期間で かゆみが治まる |
湿疹は 治まらない |